
天体望遠鏡で見る天体には独特の味わいがあります。
惑星、星雲、星団、2重星、変光星と、観測対象も幅広くなります。
天体観測の本当の楽しさを味わうには、やはり天体望遠鏡が欲しくなります。
ここでは天体望遠鏡を購入したいがよくわからなくて.......という方のためにその選び方を紹介しておきます。
おおまかに言うと選び方は、次の4つのステップからなります。
以降ではステップごとに詳しく解説しましょう。
天体望遠鏡の鏡筒の形式は、大きく分けると屈折式天体望遠鏡、反射式天体望遠鏡、
カタディオプトリック式天体望遠の3つがあります。それぞれに特徴があり、ベテランの人でも好みが分かれます。
一般の方が天体望遠鏡を思い浮かべるとすれば、この屈折式天体望遠鏡ではないでしょうか。
鏡筒はスリムで細長く、鏡筒の後ろからのぞくタイプです。
良い点は、筒内気流が起こらないことです。このためユラユラしない安定した星像を得ることができ、
惑星や二重星の観測などで威力を発揮します。
反射式天体望遠鏡は一般の方にはあまりなじみのない形式かもしれません。
その名のとおり、光を鏡で反射させながら光を集めます。
最も一般的なのはニュートン式で、メインの鏡(主鏡という)に放物面を採用しています。
放物面で反射された光は1点に集まりますが、
このままでは光はもと来た方向(星が見える方向)へ帰ってしまいます。
そこでもう一枚、副鏡と呼ばれる平面鏡を配置して光の進路を90度曲げ、鏡筒の横からのぞきます。
製造するという点からいえば、自作するアマチュアもいるくらいに製造が簡単です。
このため屈折式に比べて安価であるのが最大のメリットです。
天体望遠鏡の性能はほとんど全てが口径の大きさで決まりますから、
反射式を選ぶと大口径を安い値段で手に入れることができます。
しかし、反射式では視界の中心からはずれると、
星が尾の生えた彗星のように見えてしまうコマ収差と呼ばれる収差が発生します。
これは焦点距離が短いものほど顕著に現れます。
ですから、焦点距離の長いものを選ぶことにより、発生を抑えることができます。
また、鏡筒の前面が開いていますから、鏡筒と外気との温度差によって筒内気流と呼ばれる気流が発生し、
星像がユラユラと揺れてしまいます。
筒内気流は使用する前にしばらく温度を慣らしておくことによって、低減することができます。
屈折式と反射式の良いところを取り入れたのがカタディオプトリック式天体望遠鏡(反射屈折式天体望遠鏡)です。
カタディオプトリツク式は反射式のように凹面の主鏡を配置しますが、副鏡の方は凸面鏡です。
光は主鏡の方向へ集めますから、主鏡の真ん中には丸い穴が開いており、屈折式のように鏡筒の後ろ側からのぞきます。
また、カタディオプトリック式では補正レンズを組み合わせて像の歪みをおさえているのが普通です。
カタディオプトリック式の最大のメリットは、非常にコンパクトな鏡筒です。
鏡筒の長さが短いため扱いやすく、野外への持ち運びにも便利です。
反面、構成が複雑で高精度な製造品質が要求されたり、調整不足によって像があまくなることもあります。
かといってアマチュアによる調整も難しく、カタディオプトリック式の欠点となってしまいます。